鹿児島県奄美群島は、九州本土と300km 以上離れ、8つの有人離島が点在する外洋離島であり,以下のような現状を抱えています。
• 高等教育機関不在と少子高齢化等の影響により、地域衰退が急速に進行している。
• 高卒後の若年層の高い流出率(85.3%)と域外からの若年層の流入がほとんどないことから、地域小中高生にとっては自身の近未来である18歳世代との交流機会がなく、大学進学率が全国に比べ15%以上低い。
• 特別支援等専門教員不足のため、小中学校での発達障害や不登校児童・生徒への対応が不十分である。
• 医療分野では、島嶼特有の医療アクセス障壁や地域医療従事者不足が深刻である。
• 地域住民やI・Uターン者にとって,人獣共通感染症に対する野生動物診断、自然・環境・文化・生物多様性等の郷土の魅力、新規事業化や事業継承等に必要な知識や技術についてリカレント・リスキリングの機会がない。
そこで以下のような経緯のもと,TSUMUGU AMAMI キャンパスの設立が構想されました。
H28年:奄美大島5市町村が,奄美大島総合戦略推進本部を設置し,奄美大島大学等設立可能性検討調査を実施
H30年:同本部有識者会議から「複数の大学と自治体が連携して設置する共同キャンパスを具現化すべき」,「包括連携協定を締結している大学等を中核大学と位置づけ、これら中核大学と奄美群島の自治体が共同して設立・運営することが望ましい」という意見具申を受ける。
R5年:奄美群島市町村長会が策定した「奄美群島成長戦略ビジョン2033」に,「高等教育機関と群島民がともに利益を享受できる共同キャンパスの設置」が明記される。
R6年:「奄美群島振興開発計画(令和6~10 年度、鹿児島県)」にも「共同キャンパス」が明記される。
R7年:奄美大島5市町村が「奄美大島共同キャンパス構想連絡会議」を設置し、①多様な関係人口づくり、②島の人材づくり、③知の環流の仕組みづくりを共同キャンパス構想の主事業として推進することを決定した。
一方でR5年度に実施された「奄美群島の人材育成に関する基礎調査(県大島支庁事業)」の結果、高校生は「島立ち(島を離れる)したい」が89.0%、保護者も「島立ちさせたい」が53.6%となりました。
そこで南九州・南西諸島域の中核拠点大学である鹿児島大学は、奄美群島内の若者の流出防止にこだわるのではなく、奄美群島外から積極的に若者を流入させ地域の皆さんと交流する仕組として「共同キャンパス」を提案し、現在に至っています。
R8年4月1日:奄美群島共創連携推進センターを設置し,TSUMUGU AMAMI キャンパスのR10年度本格稼働に向け,準備が始まった。
R8年7月20日:奄美群島共創連携推進センター看板上架式を奄美市にて実施した。
